IPv6の設計思想通り経路集成が進めばネットワークトポロジがこのように変化し、大きなISPの影響力がさらに増すことになると考えられる。 大きなアドレス空間が取れない中規模のISPが従来どおりASを持ってマルチホームしようとすると、どうしてもパンチングホールが必要になってしまう。 |
SONET/SDHには伝送路エラーをモニタする機能がある。また、回線のつながりを管理する仕組みが備わっており、障害範囲や原因を突き止めるためのネタが多い。
全国的な大きなISPから見れば、ほとんどのトラフィックの発生源は東京である。このトラフィックを他社に渡すのに、自社のバックボーンコストを使うと損だから、どうしても東京で接続しよう、ということになる。
逆に、地方のISPも対東京のトラフィックが多いことと、ISPが集中していて効率が良い東京へ接続しに来る。何本も細い回線を利用するより太い東京までの回線にまとめた方がコストが下がるので、地方の中で接続するメリットが見出せない。
結果的に、地方の中で閉じるトラフィックも東京を経由する場合が多い。
【大手ISPの立場】(想像) お互いの大需要地で接続しないと、自社のバックボーンを無駄に使うことになるのでお互いに損。 地方で接続したとしても、地方の分だけの経路を切り出して交換するオペレーションは面倒で、回線コストも余計にかかる。 結果的に、東京での接続に集約することになってしまう。 ただ、Yahoo!BB はそうも言っていられなくなってきた様子で BBIX という地域分散IXの名を借りたトラフィックのはけ口を作った。(が、ちゃっかりおカネを取るのでユーザのISPにとってメリットが出るかどうかは微妙なところ) |
【地域(の中〜大規模)ISPの苦悩】 効率よくピアリングを進めようと思えば、ISPの集中している東京のIXに接続せざるを得ない。 地域内のトラフィックは限られているので、地域内で接続するだけのコスト的なメリットが出ない。(足回り回線が数10Mbps〜100Mb/sと高速化している現状において、たとえトラフィックが少なくてもある程度の太さの回線を準備しておかなければスループットが確保できない。) また、長距離の回線料金が低廉になってきて、相対的に近距離(アクセス回線を必要とする)の回線料金が高くなってきている。 結果的に、東京での接続に集約することになってしまう。 |