つもちゃんのひとりごと (2014年10月)

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2014年10月27日  本日のお題:変化直前の広島駅
国鐵廣島と揶揄される広島近辺のJRですが、来春の227系導入と並び、広島駅の橋上化が進んでいて、ようやく国鉄時代からの脱却が進みつつあります。
来週からいろいろ移設が進み、11/2より新しい跨線橋が供用開始となり、現跨線橋は廃止となります。

こんな感じで切り替わります。
今の広島駅南口のレイアウト、入口改札(西側)と出口改札(東側)が完全に分離されていて、1番線の跨線橋の階段は、事実上西側が上り専用、東側が下り専用と、うまく動線が分けられているんですね。改札を出た後も、そのまま路面電車乗り場へつながる動線で、路面電車降り場から入口の動線と交差することがないところも、よく出来ていると思います。
切り替わったあとは、出口改札が西側に移るということで、真っ直ぐ行くとバス乗り場というロケーション。路面電車利用者は動線が交差することになるので、ちょっと使いにくくなるかも。橋上駅舎の完成までの辛抱かな? あと、駅ビル直結の改札位置も変わるので、駅ビル内の流動にかなり影響が出るでしょうね。
#これまではスタバが改札内から利用できたけど、当面なくなるのかな。

南口の様子を見てみましょう。

以前売店があった場所。みどりの窓口が移って来ます。

入口改札付近から東側(出口改札方面)を見たところ。
今気付いたけど、新幹線口への矢印はどこを指してるのかこれじゃあ分からない。この後ろ側の駅ビル内の階段を降りるのが近道なんだけど。
駅ビルは1965年12月に出来たらしいので、50年近く経ってるんですね。天井や時計にちょっと時代を感じます。

もうすぐ無くなる出口改札。
改札を入ってみます。

改札を入って跨線橋に上る(事実上)上り一方通行の階段。

振り返ると、供用開始を待つ新跨線橋。こちらも(事実上)上り一方通行のはず。

跨線橋に上ったところ。廃止になる駅ビル3F直結の改札口。

跨線橋から1番線への階段の降り口の床タイルの造作。意外と気付かないですよね。
跨線橋が出来たのは、新幹線開通直前の40年前。先の動線といい、その頃良く考えた結果なのかな、と思います。

廃止になる跨線橋。見慣れた風景ですけどね。

そして、在来線と新幹線の乗り換え改札も場所が変わるので、この位置は見納め。
次に広島駅に来るのは某忘年会への出発の時かな?
そのときは既に新しくなってるはず。
2014年10月26日  本日のお題:「いい」ということ
Facebookの「like」ボタンを考えた人も天才だと思うけれど、それを「いいね!」と訳した人も天才だなぁ、と思います。
「病気になっちゃった」とか「事故っちゃった」とか、そういうものは関心を持っても「いいね!」は押しにくいですけど、それ以外の関心を持った投稿って「いいね!」という言葉にそんなに違和感があるものは無い気がするんです。そういう意味で「いいね!」という訳はすごくフィットしてるんじゃないかと思います。
これって「いい」という言葉の解釈の幅が広いことの裏返しなのかな、と最近思います。「いい」と言っても、いろいろな「いい」がある。

「より良い」という言葉があります。某社の企業理念に入ってたりします。
「いい」と「良い」が同じかどうかという議論はあると思うのですが、「良い」も同じように解釈の幅が広い言葉じゃないかな、と思うんです。解釈が広いというのはプラスの面もありますが、どのようなものが「良い」物なのか、人によって価値観も違うしいろいろな見方ができてしまうので、集団の方向性を示す言葉としては不足なんじゃないかと最近思います。

ある日見かけたツイート。「いい」話と似たようなことかも。
2014年10月20日 その2  本日のお題:リスクと挑戦、リスクと利用者の意識
先日、東海道新幹線開業50周年の関係だと思いますが、NHKでプロジェクトXの新幹線開発の回の再放送がありました。
研究の裏付けがあり、当時の既存技術の積み重ねだったとはいえ、250km/hの速度試験が開業前年。その時点で既に相当の工事が進捗していたはずです。つまり、東京〜新大阪間に新幹線を建設するという決定が下された時点ではまだ確実に実現できるとは言い切れなかった状態だと思います。それにもかかわらず新幹線という大プロジェクトに投資するという決定を下せたというのが当時の日本の国力じゃないかな、と感じたのでした。恐らく、今、そこまでチャレンジングな投資を決定出来る人は数少ないし、反対勢力の勢いがすごいと思います。ちょうど先日リニアの工事認可が下りましたけど、既に実験線で500km/h出せていて技術的問題は既にかなりクリアされている状態ですから、新幹線の時とは状況が違います。
そして、速度試験の時も危険な兆候がありつつ試験を続行させた様子が描かれていて、成功しているから美談ですが、今、もし失敗していたらまずその危険を冒したというリスクに対して、国鉄や試験責任者が糾弾されると思います。

投資の話にしても、リスクに対する挑戦にしても、それが出来ているということは、当事者だけではなく世論にも当時はそういうおおらかさがあったということじゃないかと思うんです。ひょっとしたら、おおらかさがあったというよりは、声の大きさが「決定権がある人」から「反対世論」へ移ってきただけなのかも知れませんが。賛成なら世論って大きな声にならないだろうし。



少し話は変わりますが、先日の台風19号でJR西日本が早々に運休を決めたことに対して賛否両論があるようです。
広島でも昼過ぎから在来線は全面運休になりました。その時の気象状況からしてもう少し動かせたのでは、とも思いましたし、インフラである以上、出来るだけ動かしてこそインフラだと思うので個人的には違和感がある対応なのですが、それでもやはりJR西日本はそうせざるを得なかったんだと思うのは、台風という錯乱要因にもかかわらずその影響を許さない利用者側の姿勢とそれを殊更取り上げる報道がそうさせたんだろうなぁ、と思うのです。
想像ですが、過去は「台風なんだから止まるかも知れない」という利用者側の理解もあったんだと思うんですよね。動けば御の字だけど、止まったら止まったでしょうがない、という「おおらかさ」を持って利用していたのではないかと。でも、報道では「止まって困った」みたいなコメントばかりだし、動いて当たり前、止まれば台風じゃなくて会社の責任みたいな、そういう風潮では、事前に止めて混乱を防ぐ必要性も理解できます。
結局、私たちひとりひとりの意識や姿勢がそうさせている、ということに気付いて謙虚にならなければいけないと思うんです。



最初の新幹線プロジェクトの例も、ひょっとしたら私たちひとりひとりの意識や姿勢がプロジェクトへの投資やイノベーション創出に影響を与えているのかも知れません。
2014年10月20日 その1  本日のお題:古い名刺から思い出した価値の話
プライベートでお会いした人やショップカードなどを保管しているファイルがありま す。ファイルに保存するひと手間をかけるのが面倒でなかなか開かないのですが、一昨 日、最近もらったショップカードを収めるためにファイルを開きました。
学生時代に頂いた名刺からスタートしているので、もう20年以上の蓄積。企業実習(インターンシップ)でお世話になったNTTソフトのUさんの名刺も。もう定年近いと思うけれど、どうされてるかなぁ。。
そんなのもあって、古いからといって簡単には捨てれないんです。



その中に、パソコンショップと取引先の名刺が数枚。
20年以上前の学生の頃、パソコンショップでバイトしてました。いろいろと変遷を経て今は会社自体無くなってしまいましたが、当時は成長の真っ只中。山口県のお店でしたが、広島に新規出店したりしていて自分も手伝いに行ったものです。
いろいろな方と一緒に働かせてもらいました。楽天的な店長さんや、経理を一手に引き受けていた女性の方にも、本当に可愛がってもらいました。会社とトラブルを起こして辞めて行かれた方もおられて、その方の名刺も残っていました。

そんなパソコンショップの名刺には、
「VAC(Value Added Consultation)」
「<お役に立たせて下さい。>が当社のイズムです。」
と書かれています。
ちょうど今、自分がそういう概念を作るような仕事をしているので目に留まってしまいました。

そんな名刺を見て思い出したある日の出来事。
店舗営業が終わった後、店長と2人でお買い上げいただいたパソコン一式をお客さまのお宅へ納品に行ったことがありました。パソコン本体の価格が半額ぐらいに下がってどうしようかと言っていた時代でしたがそれでも20万近く、プリンタとディスプレイも一式揃えて3〜40万はかかっていた時代です。
そのお客さまはあまり詳しくない方でした。ひと通りセッティングした後で、あれはどうやるのか、これはどうやるのかといろいろ質問を頂いたのですが、結局はそれぞれソフトが無いと実現できないんですよね。もちろんご購入前にもいろいろお話しているのですが、「あれもこれも出来るって言われたのに、全然出来んじゃないじゃないか!」と延々2時間ぐらい説教食らったことがありました。

その後インターネットが普及して状況はかなり変わっているとはいえ、今でもこの本質的なところはあまり変わってないんじゃないかなぁ、と思うのです。
お客さまに必要な本質的なValueが何なのか、今提供できているValueに何をAddすれば実現可能なのか、いま一度よく考えてみないと、と思いました。

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