有明は藍の家庭環境を訊こうとするが、藍は
「まず自分のことを話さないと、私も話さない」
と、逆に有明に心に突き刺さることを執拗に訊きだそうとする。
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有明: |
君の何が苦しいのか、僕は知らない。もはや知りたくもない。
けど、そんな傷を舐めあうようなまねして何になるんだ。
人は誰でも、言いたくないことはある。いや、言葉に出すと、それもどこか違うからだ。
だから、そんなことは、自分一人で・・・。
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藍: |
傷を舐めあっちゃいけない・・・。
自分じゃ届かない場所にあったら舐めてもらうしかしょうがないじゃない!
だけど信じてないと怖いんだよ。
だから、だから先に傷を見せて欲しいの。
苦しませたいためなんかじゃないよ。
なおしてあげたいからだよ。
私もなおりたいから。恋とか愛とか関係ないよ。
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有明: |
ごめん・・・、それはきっと、僕じゃ無理だ。
僕の傷はもう・・・、癒えてる。
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藍: |
嘘だよ!!
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